「あーあ、また取りに行かねぇと…」
頭をかきながら一睨みをすると仲野はビクリと震えた

「あんまり睨むなよ
怖がってんだろ」
苦笑しながら仲野の肩に手を置く

すると廊下から足音が近づく
そして扉を開ける音
「おい、総合生徒会からの連絡で逃げるなと」

誠が部屋に入るといたのは2人の男性だった
1人はこの学園の生徒で1人は大学生くらいだと思われる男性

「反省文…ですかね?」
ボソッと仲野が呟く

「ま、それくらいなら良いけど」
酒谷は軽く笑う




「それよりアイツ逃げた」
「え、あ!」
仲野は周りを見渡したが既に茶羅の姿は何処にもなかった





「危ねー危ね」
茶羅は1人急いで窓から飛び降りていた

「総合生徒会とかめんどくせぇからな」
欠伸をしながら中庭を歩くと何かを踏んだ感触が


「?」
下を見ずにもう一度足で確認をしてみる

「?」
柔らかい感触

そっと下を見るとそこには白い毛玉が





「げ………」
それが生徒会長兎木夜昴であることを思い出した茶羅は再び逃走を試みた

が、

「3年C組、富月茶羅ちょっと生徒会室までご同行願います」
いつの間にか肩を掴まれていた


「最悪なデートの誘いだなぁ…」
茶羅の冷や汗はとまらなかった