屋上にて富月茶羅は転がっていた
何故だか暫く動く気はしない
別に良い天気だし急いでる訳でもないし
とにかく先程のことが頭の中でグルグルする
ただそれだけなのだが

「クソが…」

思い出す度にイライラする

その内にまた屋上の扉の開く音

キラキラと肩に届くか届かないくらいの銀髪が風になびいていた
「お、こんなところで何してるんだよ」

「誰…」
転がりながら顔だけを向けた
3年もいるのにこんなに目立つ銀髪を見たことはなかった

「うーん…?
ま、謎の銀髪美青年とか呼んで」
そう言って笑顔

「なんじゃそりゃ」
訳が分からない事を言っている青年を無視した

「なぁ、茶羅」
「なんだよ…」
馴れ馴れしい銀髪にもイライラがつのる

そしてだんだん瞼が落ちる
何もかもやりたくなくなる
眠くもないのに瞼が落ちる



「今のお前は酒谷くんの呪詛にかかってる
そしてこの学園に異変が起こってもいる
総合生徒会だって怪しいし
勿論、異変は鏡月誠…
そいつだけじゃない」

それでも茶羅は動かない




「お前の弟、富月癒音だってそうだ」


ピクリと手の指が動いた

「これでも動けない、か…」
銀髪は茶羅に近づいて髪を一本抜いた
「一本貰ってく
今回はちょっとだけ同情して頑張って治してやる」

銀髪はどんどん扉に向かって歩いて行った
そして扉から出る時にパチンと音





「夢…か…?」

そうそれは悪い夢
そう信じた