瞳で癒音の姿を見てその部屋に2人は向かった
「お前ら…」
「どうも…」
遠慮なくドアを開ければ先ほどとおまり変わらない様子
カウンセリングは一時中断しベッドで休ませてもらっている様だ
ベッドぐったりとしている彼は顔色も悪い

「富月先輩これは…」
詳しく情報を聞こうとそう呟いた瞬間癒音の瞳が開き上半身を起こす

「癒音…?」

瞳同士があう、しかし癒音の瞳はいつもの緑ではなく深い海の色

「誰だよお前」
自分の弟以外の何者かを感じとったらしい茶羅の瞳は弟に向けるものではない


「悪用はしないすぐに出てくよ、約束するよ」
両手を上にひらひらとしてあっけらかんと話す
いつもの癒音とは全く違う言動に胸がムカムカしてしょうがない
自分たちでこれなのだから兄にしてみればそれ以上のものがあるに違いない
そう思いつつ次の言葉を待つ

「鏡月誠…知ってるよね…?」
その言葉にまた茶羅の顔が険しくなるのを感じた

「あぁ」
誰も返事をしないのを見て瑞穂が返事を返す


「勝手な願いだとは思うが彼を鏡月家から守ってほしい…俺はそれが出来なかったから…」

「マジ勝手な話だな、鏡月家からアイツを守って俺たちになんの得がある訳?」

「誠の能力値は異常だ、それは…鏡月家で操っている奴がいる…それがおそらく誠の兄」

「鏡月兄は能力値を操れるとでも言うのかよ…」
そんな話…あるわけない…
皆、顔を合わせるが癒音の顔はとても嘘をついてる様には思えない

「あいつ、誠は気付いてないだろうがこのまま能力を溢れさせたままだと寿命を削っているのと一緒だ、おそらくもって1年…」

「だからって俺たちに何ができる?」

「誠の兄を学校に誘き寄せてほしい…それが出来ればあとは俺がどうにかする…」

「どうにかって…」
鏡月家の当主などそんな簡単に呼び出せるものではないだろう



「いや、文化祭なら…」
いけるかも…



顔を上げてみれば深い海の色が揺れていた

「そろそろ時間の様だ…」
すまない、そう小さく呟いた彼は再びベッドに倒れた




とりあえず沢村さんに会いたい、そう思った