カテゴリ:本編 > 本編(リオ)

廊下を男子校には似つかわしくない、女子制服に身を包んだ人物が歩いている。 その人物はある青年を見つけると顔に笑みを浮かべ、手を振り走り出した。 「おーい、れお君!」 ぱたぱたと走るリズムに合わせて短くされたスカートがひらひらと揺れる。 「葵ちゃん、どうか ... もっと読む

ぎい、と音を立てて晶の部屋の扉が開いた。 「ただいま、晶」 微笑みながら真也が部屋へ入って来る。 「おかえり」 振り返り、真也へ笑顔を向けると、晶は再び己の正面へと向き直り、作業を始めた。 「なんだよ、せっかく無事戻ってきたのに冷たいな。…何か作ってるの ... もっと読む

ふう、とため息を吐き、水道の蛇口を閉め、顔を上げた。 鏡には金の髪をした華奢な青年が映っていた。 鏡の中の自分の表情を見て、一瞬目を見開いた後、その表情を打ち消すように、にっこりと笑った。 律夜が洗面所から戻ると誠が不機嫌さを表わにした顔でこちらを見た。 ... もっと読む

『悪いけど、例の話はまた今度聞くよ。今日見舞いにいかなきゃいけないんだ』 紺野晶は携帯電話のメールにそう打ち込み送信すると電源を切り、病院内へ入って行った。 今日は見舞いの品を持っていないが、まあ大して問題ではないはずだ。 そんなことを考えながら歩いてい ... もっと読む

噴水がきらきらと飛沫を上げている。 涼やかな光景を人形の瞳を通して秀は見ていた。 「気付かれてたか」 ちっ、と舌打ちをして秀は呟いた。 否、それよりも三年前のこととは何なのだろうか。 先を急かすような視線を富月癒音へと向ける。 ―実際に視線を向けたのは人 ... もっと読む

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