カテゴリ:本編 > 転校編

中庭は、女子校と男子校の間の縦幅五十メートルほどの細長い空間だ。まめに手入れされた青い芝生が広がるのとは対照的に、ところどころインクの剥げたベンチが何台か、忘れられたように置かれている。 中央では小さな噴水が静かに水を吐き出し、ちらちら、と水音をたててい ... もっと読む

寮を探していた誠は見覚えのある人物を発見した それは先程まで一緒だった黒上七であった しかし誠は警戒した 見覚えのない青年が黒上の横にいたから 目線があうとその青年は軽く会釈をしたから誠もつられて軽く会釈をした そして気付いた 俺、寮を探してるんじゃなか ... もっと読む

誠の能力は解放されたままHRを迎えた。 「明日は全総合朝会があるから、遅刻しないようにね。」 「起立、礼」 殿坂先生の言葉にクラスの委員が号令を掛けて終わった。 先生が教室を出て、生徒達は自由に始めた。 帰る支度をする生徒や部活に行く子、教室に残って友達 ... もっと読む

「ねえ、優。やっぱりウワサの転校生気になるよね、見に行かない?」 何かをかちゃかちゃと組み立てながら秀が言う。 「駄目だよ、どんな相手かもわからないのに。第一、高等部に僕らが行ったら目立つし、ばれたら大目玉だよ」 読んでいる本から目も逸らさずに答える優に ... もっと読む

「失敗しちゃった」 誠が出ていってから、しばらく考えるような仕草をしていた葉山が、すたすたと道野の方にやって来た。 癇癪を起こしたような表情を浮かべていたのを、甘えた笑みに戻しながら。 ああいう態度をとられるのは、珍しいことではない。言いくるめられたよう ... もっと読む

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