カテゴリ:本編 > 転校編

ガタンゴトン 朝日が差し込む電車内はまだ早い時間なのか、数人しか乗っていない。 椅子も開いている中、鏡月誠(きょうつき まこと)は扉口に背を預けて立っていた。 「(そろそろ、着くのか…)」 誠は窓の外を見ると、遠くに大きな建物が見えてくる。 「(あれが、 ... もっと読む

夜もふけた頃、佐倉優は一人ベッドに横になり本を読んでいた。 ルームメイトの岩永秀が部屋の鍵を持たずに出かけてしまったため外出する事も寝る事も出来ないのだ。 本を読んでも苛立ちのせいで内容が頭に入って来ない。 「何やってんの、全く」 毒づいても苛立ちが増す ... もっと読む

「沢村さんをお願いします」 教室の入口から道野の声がした。すぐにクラスメイトが声を掛けてくる。 もううちの連中に顔を覚えられているようだ。中等部の頃からであるから、成績順、持ち上がりばかりのクラスでは当然と言えば当然である。 友人の弟自慢を聞くのも飽き飽 ... もっと読む

俺はワクワクしていた 勿論好きな人に会えるのもあるがたまたま職員室で聞いた話があったから 教室の扉を開ける 今日も教室は賑やかだった 友達と昨日のテレビの話をして盛り上がる者もいれば1人で本を黙々と読む者もいる 俺は大体前者! だと思っていたが最近は ... もっと読む

夕日が差し込む部屋に女性が机に向かって作業している中、ドアをノックする音がする。 「どうぞ」 女性の声にドアが開きスーツ姿の一人の男性が入ってくる。 「失礼します。 何かお話があると聞いたのですが、何でしょうか理事長?」 「はい、実は来週、殿坂先生のクラ ... もっと読む

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